今年成立した年金改正法の大きなポイントのひとつが、いわゆる「年収106万円の壁」の撤廃です。
例えば、パートやアルバイトで勤務されている配偶者の方をアサヒグループ健保の扶養に入れるためには、配偶者の年収が一定額以内であることが必要です。「年収130万円の壁」や「年収106万円の壁」といわれているのは、このことを指しています。
現在、配偶者が扶養に入れる要件としては、勤務時間が週20時間未満であることに加えて、従業員51人以上の企業で働く場合は「年収106万円以下」、従業員50人未満の企業で働く場合は「年収130万円以下」となっています。
今回の改正で、まず①賃金要件「年収106万円」については、3年以内に廃止されることになりました。つまり、年収に関わらずご自身で社会保険に加入することになります。そして②企業規模要件については、これから10年かけて段階的に縮小・廃止される予定になっています。
自分で社会保険に加入して将来の年金額を増やしたいと思っていた方にとっては、年収要件の撤廃は朗報だと言えるでしょう。一方で、配偶者の扶養に入ることで保険料の負担なく健康保険に加入することを選択してきた方にとっては、今後自分で社会保険料を負担することについて不安を感じているかもしれません。
仮に、年収100万円で20年間働いた場合、給料から差し引かれる厚生年金保険料は月額約8,000円ですが、将来受け取れる厚生年金額を試算すると、月額約9,700円になります。制度の改正にはそれぞれにメリット・デメリットがありますが、これからの働き方を考えるよい機会とも言えますので、今後の動向には注目しておきましょう。