厚生労働省によると、35~39歳の1人当たりの年間医療保険料は、2009年度には21.8万円だったのが、2020年度には30.8万円にまで膨らみ、この10年余りで約40%増加しました。一方、75~79歳の場合は、同期間で21%増と伸び率は現役世代のおよそ半分で、1人あたりの医療保険料は年間8.5万円ほどにとどまっています。これに対して給付をみてみると、病気にかかるリスクは年齢を重ねるほど増えるため、後期高齢者の1人当たり医療費は年90万円ほどで、65歳未満の5倍近くになっています。このように、「恩恵を受ける給付は高齢者で、負担は現役世代に偏っている」というのが、医療保険制度の現状です。
確かに、高齢者は収入が公的年金などに限られてくるため現役並みの負担を求めるのは難しいですが、かといって現役世代からの拠出も限界に近くなっています。今後は、後期高齢者の窓口負担の一段の引上げや、高齢者が保有する金融資産などを加味した負担なども検討されています。私たち現役世代も、今後の動向を確認しつつ将来に向けて一層の自助努力が必要となってくると言えるでしょう。