このほど、国立がん研究センターより「がんの生存率」についてのデータが公表されました。生存率は、治療の効果を判定する最も重要であり客観的な指標とされており、1年、2年、3年、5年、10年という期間を経過したある一定の患者数に対してその時点で生存している患者の割合のこととして発表されているものです。10年生存率のデータ公表は今年で4回目を数えますが、症例数は70,285件と、これほど多くの事例を集めているデータは大変貴重であると位置づけられています。
発表によると、2002年~2005年にがんと診断された人の10年後の生存率はがん全体で56.3%。昨年の調査より0.8%上昇しています。研究・治療の進展や早期発見技術の進歩などが貢献していると考えられます。これをがんのステージ(進行度)ごとに見てみると、I期81.4%、II期68.7%、III期39.9%、IV期13.9%。5年生存率に比べて5%~10%低い数字になっています。
また部位別では、前立腺(95.7%)、乳房(83.9%)などは昨年同様高くなっています。症例数の多い胃は64.2%、大腸は66.3%、肺・気管は31.0%。低い部位としては肝臓(14.6%)、すい臓(5.4%)があります。
がんへの備えを考える際には、こうしたデータを参考にしつつ、最近の治療傾向等も勘案するなど、さまざまな要素を取り入れながら慎重に行いたいものです。日頃からがん検診の重要性を把握して定期的に検診を受けること、ちょっとした運動をするなど健康増進に努めることが大切です。