私たち消費者は「消費者契約法」という法律で守られているため、不当な勧誘による契約を取り消すことができたり、不当な契約条項は無効とすることができたりします。昨年法改正が行われ、今年(平成29年)6月3日に施行されますが、この改正により、追加あるいは強化された主な項目について、事例でみていきましょう。
●過量契約による取消権の新設<一例>
(事業者)ひとり暮らしであまり外出をせず、着物を着る機会もない高齢者に対して、そのことを知りながら、着物を何十着も販売した場合。
(消費者)契約を取り消すことができる。
※過度な量の契約についての規定はなかったのですが、高齢者の判断能力の低下を利用した被害事案が多発したため、改正により新設されました。
●不実告知による契約取消し対象の範囲拡大<一例>
(事業者)事実でないにもかかわらず、「溝が大きくすり減っていて、このまま走ると危ない、タイヤ交換が必要」と告げ、新しいタイヤを販売した場合。
(消費者)契約を取り消すことができる。
※消費者保護をより強化するため、契約を決定づける重要な事項に関する不実告知(例:溝がすり減っている)について、取り消しの対象範囲を拡大しました。
●不当条項の追加<一例>
(事業者)「販売した商品については、いかなる理由があっても、ご契約後のキャンセル・返品はできません」という条項を契約書に載せている場合。
(消費者)この条項は無効(初めからなかったことにできる)。
※消費者が契約解除できない不当な条項は、無効となることが明示されました。
こうした改正項目も含め、消費者契約法について、消費者庁作成のリーフレットに分かり易くまとめられていますので、事前に内容を把握しておけば、悪質な業者から大切な資産を守るための防衛策になりそうですね。