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複数ある退職金の有利な受け取り方

 会社を退職する際に受け取る「退職金」には、種類が複数ある場合や、受け取り方も一時金または年金のいずれか選択できたり、途中で変更できたりする場合があります。
 退職金を一時金で受け取る場合は「退職所得」となりますが、複数ある退職金を同じ年に受け取るより、一定期間あけて受け取る方が税金面で有利な場合があります。
 そこで、退職金が「確定給付型企業年金(Defined Benefit、以下「DB」)」および「確定拠出型企業年金(Defined Contribution、以下「DC」)」の2つである場合をみてみましょう。
 なお、退職所得の計算式は、「(収入金額-退職所得控除額)×1/2」となっており、この退職所得控除額は、勤続年数やDCの加入年数を基に計算します(20年まで:1年につき40万円、21年以上:1年につき70万円で計算)。
 退職金の金額および勤続・加入年数は、以下のとおりとします。
●DB1,500万円(勤続年数30年→退職所得控除額1,500万円)
●DC500万円(加入年数20年→退職所得控除額800万円)
 退職金を同じ年に受け取る場合は、退職金の金額を合計し、勤続・加入年数は長い方で計算します。
 たとえば60歳のときに両方の退職金を受け取る場合、退職所得は以下のとおりとなり、この250万円に対して、所得税および住民税がかかります。
{(1,500万円+500万円)-1,500万円}×1/2=250万円
 では、60歳のときにDC500万円を、DB1,500万円は66歳のときに受け取る場合、退職所得はどう計算するのでしょうか。
 実は、DCを受け取ってからDBを受け取る期間が5年を超えていると、それぞれの勤続・加入年数に応じた退職所得控除額を差し引いて退職所得を計算することができます。したがって、DB、DCいずれも退職所得控除額が退職金の金額を上回りますので、退職所得は0(ゼロ)となり、税金はかかりません。
 ただし、DBを受け取った後でDCを受け取る場合は、15年を超えていないと、上記のような所得計算をすることができないので、留意しておきましょう。
 実際に退職金を受け取る場合には、退職金の金額や勤続年数などによって、必ずしも上記のようなケースが有利になるとは限りません。そうした個々人の事情について、ファイナンシャル・プランナーがお話をお伺いし、退職後の生活についてもアドバイスいたしますので、FP相談をぜひご活用ください。

60歳のときに年金受取を選択し、その後66歳時点で一時金に変更する場合でも、同様の扱いとなります。





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