相続税対策として、大きな節税効果のある「小規模宅地等の特例」。被相続人の自宅の宅地の評価が330㎡を限度として80%の減額となる特例ですが、この宅地を配偶者や同居親族が相続した場合、適用対象となります。また、こうした親族がいない場合でも、3年以上、自分の持ち家(またはその配偶者の持ち家)に住んでいない親族が相続すれば特例の対象となります。
自分の持ち家がない人が対象のため、これを「家なき子」特例と呼んだりしますが、すでに持ち家がある人でも、自分の子どもに持ち家を贈与したり、貸したりして、あえて「家なき子」となることで、特例を受けるような節税対策が見受けられました。また、被相続人から持ち家のない孫へ遺言により宅地を遺贈する場合も、孫が対象となるので、特例が受けられるといった対策もありました。
政府は、こうした状況を重く受け止め、節税の防止対策として、今年度の税制改正で小規模宅地等の特例の適用要件を厳しくし、上記のケースは対象外となるような改正を行い、今年4月1日以後の相続から適用となっています。
この小規模宅地等の特例は、相続税額を大きく左右するものですので、適用の可否については、慎重な判断が必要となります。相続対策をお考えの場合は、税理士など専門家に相談されるとよいでしょう。