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子育て支援の財源となる「子ども保険」の行方

 政府が今月(6月)に閣議決定する経済財政運営の基本方針(いわゆる「骨太の方針」)の原案が明らかになりました。この中で最も大きく取り上げられているのが、幼児教育・保育の早期無償化であり、その財源として自民党の小泉進次郎氏らが提案している「子ども保険」を含め、「財政の効率化、税、新たな社会保険方式の活用」の3案が提言されており、年内にも結論が出されるようです。
 では、この「子ども保険」とはどのようなものなのでしょうか。考えられているのは、企業等に勤める人が毎月給料から天引きされている厚生年金保険料などの社会保険料のように、「子ども保険」の保険料もこの方式で支払ってもらおうというものです。企業側も社会保険料を負担していますので、たとえば企業と従業員の双方が0.5%の保険料を支払うと、年間約1兆7,000億円の財源が確保でき、小学校入学前の子ども約600万人に対して毎月2万5,000円が支給できることになります。
 ちなみに、保育園や幼稚園の平均保育料は、月額1万円~3万円程度ですので、従来の児童手当(月額5,000円~1万5,000円)と合わせると、この保育料が賄えることになり、実質無償化が可能になるというわけです。
 実は、「子ども保険」のような構想は以前からあり、2006年に政府の有識者による専門委員会から「育児保険」が提言されたことがあるのですが、なぜ子どもがいない世帯まで保険料を負担しなければならないのかという疑問に明確な答えがなく、本来子育て支援は税で実施すべきという考えが根強いことも、実現を妨げる壁となったようです。
 こういった疑問に対して、小泉議員らは、社会全体で子育てを支えるべきであり、社会保障を全世代型に変えていくことが必要と説明していますが、いずれにしても、子育て世帯だけでなく、その他世帯の家計にも影響することであり、今後の動向には注目しておきたいところです。





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