コロナ禍による消費行動の変化としてよく取り上げられる「インターネットショッピング」の増加。総務省の「家計消費状況調査」によると、ネットショッピングの支出額はほぼ右肩上がりの状態で、同じ5月で比較してみると、コロナ禍前の2019年の平均支出額は13,625円でしたが、2020年には15,873円、今年は17,275円となっています。また、若年層から高齢者まで、年齢を問わずインターネットを通じた支出が浸透してきていることも読み取れる結果が出ています。
こうした現状を踏まえ、私たち消費者にとって心強い法改正が行われたのをご存じでしょうか。「特定商取引法」が改正され、2021年7月6日からその一部が施行されています。特定商取引法は、訪問販売、通信販売、連鎖販売取引等といった消費者トラブルを生じやすい特定の取引形態を対象として、消費者保護と健全な市場形成の観点から、事業者の不適正な勧誘・取引を取り締まるための「行為規制」やトラブル防止・解決のための「民事ルール」(クーリング・オフ等)を定めている法律です。今回、インターネット通販に限らず、消費者の弱みに付け込む悪質商法に対する抜本的な対策が強化されています。
その改正点の1つが、「送り付け商法」への対策。注文していないのに一方的に送り付けられた商品については直ちに処分することができることとなり、事業者から金銭を請求されても支払いは不要です。支払い義務があると誤解して支払ってしまったとしても、その金銭については返還を請求することができますので、対応に困ったら消費者ホットライン188(局番なし)への相談をお勧めします。
また、通販の「詐欺的な定期購入商法」対策として、定期購入でないと誤認させる表示等に対してはすぐさま罰則が科されることとなり、その表示によって申込みをした場合に申込みの取消しを認める制度が創設されました。さらに、通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止なども追加されています。
知らなかったことで泣き寝入りすることのないよう、こうした改正事項についてはしっかり確認し、トラブルに遭わないようにするとともに、トラブルに遭遇した際の対処法についても把握しておかれるとよいでしょう。
【参考】
消費者庁「令和3年特定商取引法・預託法の改正について」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/amendment/2021/
消費者庁チラシ「一方的に送り付けられた商品は直ちに処分可能に!!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/assets/consumer_transaction_cms202_210629_03.pdf