政府が12月5日に公表した社会保障改革案に、金融資産や所得を加味して高齢者らの社会保障負担を検討する項目が盛り込まれました。
現在、後期高齢者の医療費や、65歳以上の介護費の自己負担割合は原則1割で、一定以上所得のある人については所得に応じて2~3割の負担となっていますが、これらの社会保障の負担能力の判定に「資産額」は考慮されていません。多額の資産を持っていても、年金等の所得が一定以下であれば1割負担で済んでいるのが現状です。
金融資産を加味した負担については、これまでも議論に上ってきましたが、少子高齢化が進む中、「受益は高齢者、負担は現役世代」に偏る社会保障の仕組みを是正し、負担については年齢に関係なく能力に応じて分担する仕組みへシフトするタイミングがついに来ているようです。また、児童手当の拡充や、多子世帯の大学授業料無償化等の「異次元の少子化対策」の財源を確保する狙いもあるようです。
最近は政府による子育て支援拡充のニュースをよく耳にするようになりましたが、一方で、その財源捻出のために高齢者には厳しい改革が進みつつあります。これまでの社会保障制度が大きく転換するこの流れは今後も続いていくかと思われますが、どの程度加速していくのか、引き続き注目していきましょう。