政府は、9月26日の臨時閣議で、年金の受給資格を得るのに必要な保険料納付期間を現行の25年から10年に短縮する関連法案を決定しました。同日開会の臨時国会に提出をし、成立すれば、来年(平成29年)10月から年金支給が開始されます。
これにより、初めて老齢基礎年金の受給資格が得られる人は約40万人、さらに65歳までに老齢厚生年金を受け取ることができる人などを含めると、約64万人が年金受給の対象者になる見込みのようです。
無年金者にとっては有り難い法案といえますが、一方で「マクロ経済スライド」の強化などを盛り込んだ国民年金法改正案についても、今臨時国会での成立を目指す方針のようです
そもそも、年金については物価や賃金の変動に応じて受給額が改定される仕組みになっていますが、現在「マクロ経済スライド制」が導入されており、物価等が上昇しても年金財政への影響分であるスライド調整率(平成27年度の実施は0.9%)が差し引かれ、その分受給額が抑えられるようになっています。
今年度(平成28年度)は、このスライド調整が行われませんでしたが、こうした未実施の調整分を翌年度以降に繰り越し、物価が上昇した年にまとめて実施するような見直しが考えられています。
例えばスライド調整率を0.9%と仮定し、繰り越された前年度分と実施する当年度分を合わせると、スライド調整率は倍の1.8%になるため、物価上昇が2%であっても、年金は前年度と比べて0.2%しか増えません。
このように年金受給額への重大な影響が考えられ、セカンドライフの家計が厳しくなることが予想されます。その対策として、コツコツ積み立てを始めるなど、今からできることを考えてみるとよいでしょう。ファイナンシャル・プランナーの個別相談もぜひご活用ください。