昨今、高齢者の証券取引における課題の改善策として、「家族サポート証券口座」の開始が注目されています。
認知症になると資産運用の判断は難しくなり、証券口座は基本凍結されてしまいます。一方で介護費用などを賄うため、子が親の口座を管理したいというニーズも高まってきています。そこで、このような状況に対応すべく、日本証券業協会が「家族サポート証券口座」という新しい仕組みを作りました。早ければ夏にも導入する証券会社がありそうだ、とのことです。
まず元気なうちに、配偶者か子・孫を代理人に指定します。配偶者等がいない場合は、兄弟姉妹や甥姪が代理人になれます。本人と代理人が公正証書で委任契約を結び、証券会社に申し込むことで、既存の口座が家族サポート証券口座となる、という仕組みです。健康な間は本人が取引を行い、認知症になったら、代理人が証券会社に届け出ることにより、本人が生きている間、代理人が代わりに取引を続けることができます。
家族サポート証券口座の特徴は、代理人が一定の範囲内で買付もできる点です。現在、類似の制度として、あらかじめ代理人となる家族を届け出る「予約型代理人」制度がありますが、予約型代理人は、売却・解約ができるのみで、買付を含む運用はできないことになっています。
家族で支え合いながら資産を守り、育てる~家族サポート証券口座は、そんな時代のニーズに応える新たな選択肢といえるでしょう。